Let's Try
英語学習

英英辞典を使って「英語脳」を培う!脱ジャパニーズイングリッシュ

1. 和英辞典と英英辞典の違い

ある日突然、

“How many fingers do you have?”

と質問されたら、貴方は何と答えるでしょうか?よく考えてみてください。

日本人の9割以上は「10本」と答えます。しかしながら、これは間違いです。正解をお伝えする前に、辞典を引いて解説します。まず和英辞典(ジーニアス)を引いてみますと、

finger:「手の指」と書かれています。しかし、英英辞典(ロングマン)を引いてみますと、

finger:「one of four long thin parts on your hand,not including your thumb」と書かれています。故に、正解は「8本」です。fingerには、”long thin(細くて長い)”という意味が含まれています。太く短い親指は「thumb」という別の単語が割り当てられています。

2.日本人特有の英語の勉強法

英語勉強法

受験英語や資格試験の英語勉強をしてきた日本人に対して

「親指を英語で答えなさい」という問題を課すと、9割の人間が「thumb」と答えることが出来ます。

しかし、

“How many fingers do you have?”

という問題を課すと、9割の人間が間違えてしまうのです。これは、我々日本人が英和辞典と和英辞典のみを使って勉強しているからです。そして、これが日本人英語の根本的な問題と言われています。他に例を出してみましょう。

皆さんは”medicine”と聞いてどのようなものを思い浮かべますか?考えてみてください。

和英辞典を引いてみますと

medicine;「薬、内服薬」と書かれています。しかし、英英辞典を引いてみますと

medicine;「a substance used  for treating illness, especially a liquid you drink」と書かれています。「液体の飲み薬」を思い浮かべることは出来ましたでしょうか?このように、英英辞典と和英辞典では意味が異なるため、英単語を日本語の単語に訳した定義を覚えると原語のニュアンスが分からなくなるのです。日本語と英語では、言葉の成り立ちや起源が全く異なるので、日本語の意味と英語の意味が合致することは非常に稀なのです。また、日本語訳の英語で単語を覚えてしまうと、なかなか意味の定着が進まず一度覚えてもすぐに忘れてしまうのです。

一度覚えた単語をすぐに忘れてしまった経験はありませんか?

日本語訳のイメージが強いので英単語の定義と日本語の結びつきが弱く、その結果、肝心の英語そのものを思い出せなくなる経験が増えてしまうのです。

英英辞典

3.英英辞典を使って今日から勉強してみましょう!

皆さんは英語に関心をお持ちでらっしゃると思います。故に既に沢山の英単語をご存知のことと思います。そのポテンシャルゆえに、今まで英英辞典を使っていない方でもすぐに使えるようになります。英英辞典を使うことで、飛躍的に英語力が伸びることでしょう。ここでは英英辞典の使い方とルールを説明します。

先ず初めに、日本語で考える癖を取り払います。そして

1.既に知っている単語を1日5個から20個(知らない単語は調べない)英英辞典で引く。

2.英語で単語の定義を声に出す(定義が複数ある場合は最上位に記載されているもの1つだけ)

3.声に出したものをノートに書き出し、間違えをチェック(この時に前置詞の使い方や時制など、自分の間違え易い文法などは自然と炙り出される)

4.定義をずっと覚えていなくても良いので、毎日上記のことを続ける

たったこれだけです。非常にシンプルです。

4.お勧めの英英辞典

辞書

英英辞典はロングマン( Longman Dictionary of Contemporary English)をお勧めします。値段は4000円ほど。スマートフォン用のアプリケーションもありますので、ネイティブの発音を聴きたい方はこちらのアプリを併用すると良いでしょう。このロングマンの辞書の優れている点は、最も使用頻度の高い基本の英単語3000語が太字で記載されている点です。先ずはこの基本の英単語を確認しましょう。毎日20個のペースで調べますと、およそ半年で終わります。この時の注意点は、決して無理をしないことです。最初は慣れないので、英単語10個調べ、発声し、ノートテイキングするだけでも1時間ほどかかってしまいます。毎日出来るペースで調べましょう。基本の単語ばかり辞書で引いていたら語彙が増えないのでは?と心配される方もいますが、英英辞典を何ら不安無く使えるようになるまでは上記の使い方を徹底してください。

merit

5.英英辞典に必要なことが全てが網羅されている

毎日英英辞典を引き続け基本の3000語をマスターすると、飛躍的に英会話スキルが身に付きます。何故ならば

1.毎日英語の文章を発声しているので、基本の英文法と英会話力が身につく

2.物事を説明する際に必要な表現力のスキルが上がる

3.ノートテイキングの際に間違えをチェックするので自分に足りない語彙や言い回しを集中的に学ぶことができる

4.英語を英語で常に考えているので、自然と「英語脳」が身につく

上記のように、良いことづくめなんです。日本語の英単語帳で勉強することを今すぐ辞めて、英英辞典を引きましょう!英英辞典を使いこなすことでネイティブ独特の言い回しや表現を自然と吸収できるようになります。また、英語を英語で考える「英語脳」が身体に染み込んでいるので、未知の単語に会った時でも何と無く単語の意味を想像できるようになります。英語を勉強する際に必要なことは全て英英辞典に網羅されているのです。